体術の護身術

次にこれを覚える(肘、爪編)

護身術の定番。

昔風に言えば肘鉄砲。

基本的には後ろから抱きつかれた時に使います。

相手の急所である鳩尾

(みぞおち 胸骨の下の骨の無い箇所 胃のあたり)

を狙いたいので肘を内側寄りに勢いよく引いて打ちます。

身体の捻りと同時にやるとやりやすいです。

(右肘を相手の鳩尾に当てる場合は上半身をやや右に捻る)

片手でも威力はあるのですが、

両手(の指)を組んで行うとより強力に打つことが出来ます。

例えば右肘で肘鉄砲を打つ場合、

右肘を相手の鳩尾に向けて引くと同時に、

組んだ左手を押すようにする。

こうするとより力強く打つ事ができ、

尚且つ相手の腹の反力を受けにくくなるので女性にお勧めです。

空手は沖縄(琉球)が発祥地なのですが、

有名な言葉に「夫婦手(メオトティ)」というものがあります。

技を使う時は右手左手とも夫婦の様に仲良く助け合って使いなさい、

という意味です。

そうすれば片手を単独で使うよりも、

合理的な身体の使い方が出来るという教えです。

古の言葉ですがやはり夫婦は仲良しが一番。

ですよね。

「みぎーてさん、よろーしくね。」

「ひだーりてさん、がんばろーね。」

「ひーじでっぽう、ひーじでっぽう、イチニイチニ、」

「ひーじでっぽうひーじっでっぽう、まもーれまもれ!」

(ピクニック・マーチ替え歌)

ムエタイという競技を聞いたことありますか?

見たことのある人ならわかると思うのですが、

パンチ、キック以外に肘を使った技が多数あります。

とにかく肘は護身術では大変重宝する身体の箇所です。

なにより近距離の攻撃に適しています。

昔、小学校で徒競走した時の事を思い出して、

その場で両腕を交互に素早く振って練習して下さい。

座ってやれば、

上半身だけの回転で腹回りにひねりが入って、

ウェストの護身術に貢献するかもしれません。

 

最近の女性の爪を見ると既に武器化している方々を多く見かけます、笑。

昭和の漫画では女性が男性の顔を掻きむしるという場面が多くありました。

昔から爪というのは女性の護身の武器だったのですね。

もちろんただ単に顔を掻きむしるだけでなく、

効果的に使うには人間最大の急所である「目」を狙うのがもっとも効率が良く、

やられた方も回復するまで結構時間が掛かります。

ただし長くとがった爪で目を突き刺すと

失明の恐れがあり後々禍根を残すことになるし、

また実際そこまでやるには相当な勇気が必要です。

だからやらないほうがいいです。

もしも命の危険が少なく逃げるための時間稼ぎであれば、

まずは「目の中に指の先を入れる」という行為だけで十分です。

ご存じのように人は目の中に小っちゃな虫や砂が入っただけで

大量の涙が出て視界がぼやけてしまいます。

だから思いっきりいかず、

そっと涙を拭きとるが如く手を差し伸べて、

やさしく目の中に指先を入れてあげて下さい。

出来たら同時に両目が良いです。

昔、目潰しというと人差指と中指でVの字を作り、

前に突き出すイメージが強いかと思いますが、

これだと如何にも目潰しのアピールが強く、

外す可能性も高いので、

出来たら人差指と中指と薬指の3本でWの形を作り、

これを前に差し出すようにして下さい。

優しく3本の指を相手の顔に近づけ中指を鼻筋に当てて、

そこからスルッと上に滑らすと人差指と薬指が相手の目に入ります。

この方法だと結構外しにくいです。

とにかく気付かれないように優しくするのがコツです。

爪で言えばもうひとつの技がありました。その名も「ツネル」。

昔、飲み屋で客のおじさんが、

隣でお酌している女将さんの膝のあたりを触ると、

おかみさんが客の手の甲をつねるというテレビの場面が多くありました。

「もぅ!そんなことしちゃーダメですよ、スーさん」

昭和です。

もちろんこの場面の女将さんは本気ではありません。

けど一度自分で自分の手の甲を思いっきりつねってみて下さい。

ビックリするぐらい痛いです。

これはもう十分に護身に使えます。

さすが昭和の護身術です。

手の甲以外にも例えば首の皮とか二の腕の下とか、

結構痛いのでいろいろと試してみて下さい。

顔の皮については最近は分厚い人が多いので

あまり効果は期待できないでしょう。



指を使った目の攻撃のついでに他の技も紹介しておきましょう。

空手で言う所の「バラ手」という技です。

指を軽く開いて手の甲側を相手に向けて

手首のスナップを効かせて相手の目を打つ。

コツは完全脱力。

指が横を向くようにして

指先が目に当たるように狙います。

もしも相手が目をつぶったとしても大丈夫。

瞼の上から当てても

目玉の痛みはしばらく続きます。

目の打撲状態です。

以前、実際にやりかたを実演すると、

ある高齢の男性が、

「先生、そんなん素人やったらムリやわ」

と言ってきました。

「あなた関西人ですか?」

「そうやけど」

「そしたら大丈夫です」

「?」

私の横に来るようにその人にお願いして、

「先生、私この間、成人式でしてん」

って言うてください、とお願いすると、

怪訝な顔をしながらも高齢の男性は言ってくれました。

「先生、私この間、成人式でしてん」

すかさず私はバラ手で彼の胸のあたりを鋭く打ちながら

「なんでやねん!」



指で目を突くのはちょっと、

という関西の方にはこちらの方がお勧めです。

漫才番組を見ながら

知り合いの誰かをつかまえて、

何度も練習してほしい。

もちろん目はダメです。

相手の人にお願いして、

目のあたりに手の平をかざしてもらい、

そこを打つようにしましょう。

因みにこのバラ手の手を軽く握った状態で、

同じくスナップを効かせて打つ技を

「裏拳打ち」と言い空手家は結構多用します。

なんならこれも練習してみて下さい。

これは目よりも鼻がいいです。

これも痛いです。

サッカーの試合で

目の前で相手が蹴ったボールを直接

鼻で受けた事がある私でも

これは痛いです。

-体術の護身術